2025年4月、米国の研究機関がショッキングな研究結果を公表しました。 米国における2023年のCT検査データ(総数9,300万件)をもとに、将来的に何人が放射線によりがんを発症するかを予測したところ、10万人超(5%)のがんが将来発生する可能性があることが分かったと言うのです。
米国は2017年に、健康な人へのCT検査を禁止しているので、上記は病気診断のための検査を受けた人の統計です。
この報道を受けて、いくつかのメディアが「安易にCT検査を受けるのはやめましょうね」と訴えましたが、問題は、日本ではPET-CT等が、健康な人を対象とする検診(がんドックとか)であたりまえのように使用されていること。そこの注意を促す報道がないのは、PET検診を行っている医療機関への忖度なんじゃないかと私は疑っております。
もちろん、医師は、患者さんのがんを早期発見してあげたい一心なのでしょうけど、CTと同時に行われるPET検査では、がんの8割を見逃してしまうことがわかっています。あれは、がんがあるとわかった場合の、病巣の状態を見るための検査機器なのです。
で、私の心配は、私の推し「門脈動脈同時塞栓療法」です。この手術には、アンギオCT(血管造影を行ないながら撮影するCT検査)を用います。治療には仕方ないですが、肝臓がんは再発を繰り返すのが特徴ですから、患者さんは術後も、私の知り合いなどは寛解に至った後も、半年に一回、アンギオCTによる検診を受け続けています。
このままでは、肝臓がんでは死なないけれど、別のがんで死んでしまうのではないかと、すごく心配になりました。
医療ジャーナリスト ひろみんの仕事部屋
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